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べんべのSeikatu no Situ

生活の中で悩んでいる人や困っている人の役に立ちたい作業療法士

難病リハビリテーションの考え方

 

こんにちは、作業療法士のべんべですニヤリ

 
難病の方へのリハビリテーションにはどのようなことをおこなっているの?
どんな考え方があるの?
 
今回は僕の考える難病のリハビリテーション内容について、発信出来たらと想います。
 

 

リハビリテーションの考え方

 
まずはリハビリテーションの考え方についてですが、発症すると機能障害がみられます
 
 
機能障害には、発症することによってみられる運動麻痺・失調・感覚障害などの一次的な機能障害一時的な機能障害によって動作が出来なくなったり、効率の悪い動作(例えば肩を外側から挙げてしまう、足首が挙がりにくいから腰から挙げてしまう等)を行うことによって起こってしまう二次的な機能障害があります。
 
 
それらに対してリハビリテーションでは、
一次的な機能障害に対して筋力訓練や可動域訓練、基本動作訓練等を行い、進行を抑制し生活機能を維持していきます。
 
また二次的な機能障害に対しては補助具の利用等を用い、代償的な動作の予防を行いながら、進行を抑制し生活機能を維持します。
 
基本的には一時的な機能障害を抑えつつ、二次的な機能障害を予防していくことが必要となります
 
 

リハビリテーションに効果はあるか

 
 
患者数が少ない為、難病の研究は少ないのが現状ではありますが、疾患によっては研究結果が示されているものもあります。
 
 
例えば、パーキンソン病やALS(筋萎縮性側索硬化症)などの疾患では診療ガイドラインという、治療を手助けするものが作られており、効果の高いといわれている介入方法が記載されています。
 
 
➡ 運動療法(グレードA)
 
♦ALS診療ガイドライン2013
➡ 軽~中等度筋力訓練(グレードC1)
➡︎    過剰な負荷は筋力を悪化させる
  (MMT;3以下)
 
 
このようなガイドラインを参考にしつつ、リハビリを進めていくことでより効果的な介入が行えると考えます。ただし、ガイドラインには大まかな記載しか書かれておらず、その基となっている文献等を調べながら、介入していくことが必要となります。
 
また個別性も高く、ガイドラインに合わせて本人の症状や生活状況に合わせてリハビリを行うことが重要となると考えています。
 
 

自助具・補助具の使用

 
 
先ほどガイドラインを参考にした介入を行っていく中で、一時的な身体機能の改善を認めることは出来ますが、それ以上の改善やそれを維持していくことは進行していく病気では難しいです。
 
その為に、環境調整や補助具を利用し、【生活機能】を維持することや活動レベルの改善を図り、社会参加を促していくことが重要となります。
 
しかしながら補助具を使用することは、抵抗感があり、人によっては使用することで機能が落ちてしまうと考え人もいます。
 
ただしそれは逆で正しい使い方をすれば、代償的な動作(二次的な障害を引き起こす効率の悪い動作)の予防や生活の機能の維持につなげることが出来ます(例えば、呼吸器を利用することで呼吸機能の無理な活動を抑えて、疲れがたまりにくくなる)
 
 
また訓練の中でも併用して機器を使用することでより効果が得られることもあります(例えば呼吸器を利用しつつ、エルゴバイク等を利用するなど)
 
このように難病のリハビリテーションの中では補助具を利用するということが従来のリハビリと比較しても重要となるのです。
 
 

まとめ

 
 
上記のようにまとめましたが、難病の方のリハビリにおいては生活の質に重点を置きつつ、進行していく症状の中で本人らしい生活を送ることができるのか支援していくことだと想っています。その為に専門的な知識・技術の習得が療法士には求められます。
 
僕も難病の方の手助けになれるよう日々精進していきたいと思っています。
 
本日もありがとうございました。ニヤリ
 
 
最後に難病リハビリのエビデンスに基づく介入方法が記載されている本を載せておきます。参考にして頂ければと想います。
 


【第二版】神経難病リハビリテーション100の叡智 (NanーReha)