こんにちは作業療法士のべんべです😁
睡眠とリハビリの関係はどのようなものがあるのか?
実際に作業療法士である僕がリハビリの現場で感じることを今回はお話させて頂きます。
リハビリを行っている方は不眠が多い
作業療法士は生活の事に主に関わる為、生活状況を聴取することが多々あります。
その中で多く耳にすることが ”不眠” です。
「夜早く寝るんだけど、全然眠れない」
「夜に何度も目が開いてしまい眠りが浅い」 など
不眠になることで、日中の覚醒度(ぼーっとするなど)が低下し、注意力が散漫になったり、判断力が低下したりします。また疲労の回復が遅くなり、活動を積極的に行うことが出来なくなります。その為、リハビリを行う上で睡眠ということに注目することは身体機能・生活機能の介入(歩く練習、手の練習、日常生活の動作練習)と比較しても大変重要であると僕は考えます。
難病、高次脳機能障害 × 睡眠
睡眠に関わる疾患は睡眠障害と言われ、その種類も多岐に渡るといわれています。
睡眠に直接関係する疾患を持っている方々と関わる機会もありますが、外来では二次的な障害としての睡眠障害を持った方と関わる機会が多くあります。
その中でも難病、高次脳機能障害の方は特に睡眠と深くかかわっていると僕は感じます
難病の方は、疲れやすいというのが特徴にあります。
難病の方は進行とともに筋力の低下や能力の低下により、日中の活動量が低下します。
また呼吸筋などの低下により、夜間に目を覚ますことが増加し、長時間の睡眠をとることに対しても影響を受けることがあります。そして疲労がたまり、日中の活動量がさらに低下するという事に繋がってきます。また日中の活動量が減少するという事は、趣味活動など自分のやりたいことが行いにくくなることもあり、生活の質(QOL)を下げることにもつながります。
そしてまた眠れなくなるという悪循環に繋がります。
高次脳機能障害の方では、睡眠がとれにくくなることで脳疲労に繋がりやすく、
高次脳機能障害に加えてさらに注意散漫さが引き起こされ、仕事中のミスなどが増加します。
特に、健常者と比べて周囲の刺激を拾いやすく、脳が疲労しやすい高次脳機能障害の方は睡眠不足の影響は大きいです。また高次脳機能障害の方は身体機能などは比較的保たれていることが多いですが、日中の活動範囲が制限されることや役割の損失により活動量が低下することもあります。その為、代謝が促されず、夜間に起きてしまうという事があります。
就労(仕事)に向けて頑張っていきたいと思っている方には特に睡眠状況を確認し
生活習慣の改善を図っていくことが重要であると考えています。
2つの疾患をもってしても、対処方法は異なると感じています。
一概には何が適しているかとは言えませんが、1つとしてやはり日中の活動が重要であると考えます。
特に本人にとって意味・役割のある作業(趣味活動や家事動作、畑仕事など)を行うことが必要です。そのような作業が日中の活動量を増加させ、良い睡眠に繋がるとも考えます。
その為にも私たち支援者は、本人にとって意味・役割のある作業を探していくことが重要となります。その時にその人個人の生活史をたどり、確認していくことが重要です。
本人が好きだったこと、またやりたいと思っていることを再確認し、対象者の方の生活の質、しいては睡眠などの生活習慣の改善につなげていけたらと思います。
またもう1つとして、活動量だけではなく、楽に寝れるようになる環境を整える事も重要です。
基本的に難病の方は寝ている時に身体の動かし辛さがあり、寝返り等が出来ず、体温を動いて逃がしにくい為、睡眠不足に繋がっている場合があります。
その為にも睡眠環境を見直す事も大変重要になるのです。
まとめ
睡眠×リハビリはとても重要で、昔からリハビリの現場でも重要しされてはいますが、まだまだ睡眠の知識を深くもって関わることが少ないように感じています。
皆様も睡眠について深く知識を得つつ、目の前の対象者様の為に関わって頂けたらと思います。もちろん僕もまだまだ駆け出しではあるので、リハビリ×睡眠という点をもっと深堀り出来たらと思っております。
本日もありがとうございました👍