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べんべのSeikatu no Situ

生活の中で悩んでいる人や困っている人の役に立ちたい作業療法士

僕の考える難病の方への機器導入のタイミング

 

こんにちは作業療法士のべんべですキョロキョロ
 
皆様は難病の方のリハビリを行う中で機器の導入について悩んだことはありますか?
 
 
実際、僕は難病の方と関わる中で機器を導入するタイミングについては悩んでいることが多いです
 
 
今回はその導入のタイミングについて僕の経験も含めお話出来たらと想っております。
 

 

機器導入の基本的な考え方

 
 
基本的には、対象者様が必要とした時に導入となります。
 
ただし、これには本人が必要とした時にはすぐに提供できるという事が前提です。
 
どういうことかというと…
 
本人が必要とした時にすぐに手配できるようにしないといけないのです。
 
その為にはあらかじめ本人に機器について説明し、理解しておいて頂く必要があります。
また機器の使用が可能か、使用方法を理解できているかという事も必要で、その準備を行っておく必要があります。
 
特に難病の機器については申請までに時間がかかる為、対象者様が考えているよりも前に支援者が適切に評価し動く必要があります。
 
その評価の際に必要なのが、数値になります。
機器によっては導入するタイミングが推奨されている場合もあり、今では文献やガイドラインを参照することで確認することが出来ます。
 
 
例えばNPPV(呼吸器)
 
► FVC 80%を下回ったら相談
     60%を下回ったら導入
► CPF 270L/min以下(推奨度あり)
 
脊髄外科vol27;近藤清彦 ALSの呼吸療法
神経筋・脊髄損傷の呼吸リハビリテーションガイドライン 参照
 
 
これらの数値的な評価に加え、生活の中で見られる変化や本人や家族の発言を聞きつつ、早めに導入していくことが難病の方の機器導入に関してはとても大事になります。難病の方の進行はとても速い場合があります。支援する方々は病気の特徴や予後を捉え、早めに対応していくことが重要なのです。
 
 

臨床の中で感じた導入のタイミング

 
 
僕も臨床の中では、なるべく早めに準備を行い対象者様に説明やデモ機の使用を促し、機器の導入の準備を行っています。
 
先ほどのような基本を頭に入れつつ、準備を行っていくことでスムーズな導入に移行することも出来てはいます。しかし、上手くいくケースは少数で実際は時間がかかることも多くはありません。
 
それは何故かというと・・・
 
 
★対象者様の精神的な受け入れが
 準備出来ていないこと
 
★機器に対する誤った理解をされていること
 
 
 
支援者は良かれと思って先立って準備を行いますが、対象者様がそのスピードについてこれなくなる場合や現状は特に問題ないので練習や紹介をしても見向きもしない場合があります。
 
また機器を導入することで、機能が落ちてしまうと勘違いされることや自分が色々と出来なくなっていると認めているようで嫌ということも機器を導入する上での阻害因子となっています。
 
では実際にどのように関わっていくことが良いのか?
 
それは先ほどの基本にあった通り、早めに機器の情報を本人に伝えていくことが重要です。そのように促すことで必要な時に本人が選択する幅が広がるからです。また支援者側も先を見通しながら評価を行い、適切なタイミングで適切な人から説明をしてもらうという事も有効です。(Drや家族等)その為にも支援者は1人で関わるのではなく、横のつながりを大事にしながら包括的に関わっていくことが重要となると僕は考えます。
 
 

まとめ

 
実際、難病の方の機器導入に関しては僕も悩みながら行っています。
 
機器導入のタイミングに対しては正直、難しいので人によって異なりますが早期からの準備を行い、対象者様がストレスなく生活を支援できることが望ましいと考えます。上記のような内容を是非、支援の参考にして、皆様の一助になれると幸いです。
 
本日もありがとうございましたニヤリ
 

 

 
 
おまけ
機器についての説明も記載されています。参考にしてみてください。
 


【第二版】神経難病リハビリテーション100の叡智 (NanーReha)